5歳の子供が毎日同じズボンしか履きたがらない。
滑り台のやり過ぎでお尻の部分が擦り切れてきてるというのに、新しい素敵なズボンを拒む。
Tシャツの上に羽織るチェックのシャツも同じのを着る。
本人はこれを「ジャケット」と呼んでいる。
当然、親としてはこの頑固さに辟易としながら、何とか新しい服にチャレンジさせようとするのだが、そのやり取りで朝の貴重な時間が費やされてしまう。
何とかならんのかね。
と思ったら、やはりこんなドンピシャな本があった。
子供は同じものを身につける事で、新しいことへの不安を少しでも緩和したい、という心理があるらしいです。
実に深いです。
うちの子、どうして同じ服ばかりきたがるの?-ママたちの50の疑問に答えます
考えたら、4〜5歳の子供にとっては毎日が新しい体験やチャレンジの日々です。
乳児の頃と違って自我が芽生えている事を考えれば、つい物怖じしてしまうことだって多いだろう。
それを、毎日同じ服を身にまとう事で、その不安から少しでも逃れ安心を得ようとしている。
なんといじらしい(涙)。
そういう子供の気持ちに理解を示しつつ、新しいことへのチャレンジを見守って行きたいと思いを新たにするわけですが、何も新たなチャレンジに不安なのは子供だけではないよな〜と気付きます。
今回のブログの真のテーマはこっちだったりします。
コンフォートゾーン、という言葉を聞いた事があると思います。
「人間はデフォルトで、自分が快適な領域、空間に留まろうとする。しかし、自分を変えたい、より向上したい、と行動する時はこのコンフォートゾーンから抜け出さなくてはならない(私的超要約)」
というあれです。
ボクは基本的にユルい人間なので、「こんふぉーとぞーん、結構じゃないか!ギュウギュウ詰めの地下鉄より、マイカーの方が快適だし、締め切り間近に不快な徹夜するより、前もって余裕をもって仕事終わらすか、そもそもそんな無理な締め切り断っちゃった方が”コンフォート(快適)”じゃないか。」
と考えている不届きな人間です。
ですが、確かに「目的を達成する為に必要な行動」を阻む原因として、変えたくない、この場所に留まっていた方が楽チンだ、というあまり前向きじゃない状況もあります。
本当は仕事しなきゃならないのに、真冬のヌクヌクなベッドから抜け出すことが出来ない状態みたいな。
最近ボクは、そのコンフォートゾーンから抜け出す分かりやすい経験をしました。
それは、サーフィンです。
ビーチライフが好きで、ハワイに住んでいて、そういうボクがサーフィンをやらない、というと人は一様に「えーーーーーっ!!」と驚いたもんです。
いや嫌いでやらないんじゃないんです。
最高にカッコいいと思います。
でも、今まで全くやる機会が無かったんです。
というのが偽らざるボクの気持ちですが、本当に東京で仕事と飲みの毎日の中で「サーフィン」が入ってくる余地が無かったんです。
そういうボクを見かねたハワイの友人達が、「もし、やりたい気持ちがあるなら、やってみなはれ」とボードまで貸してくれて、ボクの背中を一押ししてくれたのです。
サーフィンは言うまでもないですが、日常とはまったく異なる身体の動きを求められるスポーツです。
ワニの様に腹這いになって、ボードの上で水を掻き、水面に心もとなく浮いたボードの上に立ち、地上では考えられない不安定な状態で、いい感じの波が来たらそれに乗ることを楽しむというものです。
慣れないパドリングで、気が付いたらビーチから相当離れた沖にあるポイントまで来てることに気付いた時は、「あ、これでオレはもう地上に戻れることはないのだ」、と不安と絶望の極地の心境に陥ったのでありました。
そうだ、オレにとってのビーチライフとは海上に出る事ではなくて、ビーチでピナコラーダを飲みながら水着の美女を眺める事なのだ!
とかなんとか、表情にはとても出せない激しい葛藤をかましたわけです。
当然、ビーチライフをエンジョイする上でサーフィンというのはこの上なく痛快な要素の一つで、その後も練習を楽しく続けてる訳ですが。
結局子供と言うのは、そういう「始めてやってみる」経験を毎日ほぼ連続で経験している訳ですよね。
そりゃ、不安になるのは当たり前。
でも、そこで自分のコンフォートゾーンを抜ける事で、彼らの世界が広がる可能性がある。
そこに留まっていてはいけないのだ。
変化が当たり前な態度でいなければ、この世の中を渡って行く事など出来ない。
と、ボードから投げ出され、波でユラユラ揺れるボードに必死にしがみつきながら悟りを得ました。太陽が眩しかった。
パパとしてボクに出来る事。
それは、彼が味わう毎日のチャレンジを見守りながら息子にとって安心を与える存在になることだ。
40を過ぎてしまったボクにもまだまだ未知の世界や体験がサーフィン以外にも沢山ある。
トウちゃんも頑張るから君も頑張れ!一緒に、新しい経験を積み重ねて行こうな!
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