Koy's blog

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2014年11月6日木曜日

最初から優れたアイデアが必要なんて誰が言った?!先ずは、まっさらな白い紙に描いてみることから始めよう!

息子が熱心に画を描いていて。。。。
上から覗くと、果たして何の画なのか全く検討も付かない。

途中でどうやら描きたいものと違ったらしく、新しい紙をくれ!とせがんで来る。
また黙々と描き始める。

そして出来上がったのが、この画だ!
どーん!

おお!やっぱし何が描かれているのかさっぱり分からんぜ。

本人に聞いても、どう答えて良いのかわからない様子。

僕はなにげなく、それでもつっこむように、もう一度「何の画なのよこれは?」と聞いてしまった。

息子は苦し紛れっぽく「ウルトラマンマックス」と答えたのでした。

・・・・・僕はここで、もの凄い間違いをしたと気が付いた・・・。。。

これは当然ウルトラマンマックスではない。

僕が納得するような答えを息子なりに、描き終わった後に「後付け」で考えてしまったのだ。
彼なりの創造性を、無理やり「パパがきっと分かる範囲」という狭い所に押し込めてしまったのだ。

本当は、彼がどこかから受けたであろうインスピレーションを具現化すべく、ただペンが動くに任せて描いていただけなのだ。

夢中で、懸命に、愚直に、自由に、そして真っすぐに。
仕上がりがどうなるかも分からずに、ただただ、思うがままに。

何が描き上がるか、ワクワクしながら。

ここで、親ならどう声をかけるべきだろう?

「○○ちゃん、お山とか海とか、○○とか描こうよ」とか言うのだろうか?
う~ん、正解とは思えない。

「何だよ、これ?変な絵だなぁ」とか言うのだろうか。
これは当然、不正解だ。

こういう時の子供が凄いのは、思うに任せてとにかく描いてみる、というアクション至上主義な所だ。

ダメで元々、失敗したら次を描くまでだ。
次の画用紙をくれ!(正しくは僕のメモパッドだ)
最高にカッコいい。

何をすべきか、紙を前にウンウン唸っているより、先ず描き出す。
動き出す。気に食わなかったら、別の画用紙にまた描き出す。

最近、友人で起業家の吉野竹彦氏のブログでジェームス・C・コリンズの名著ビジョナリーカンパニーについてのポストがあった。

通常は、『素晴らしいアイデアがあり、それを実現するために会社を設立したのだろう』と私たちは思い込みがちです。しかし、多くの優れたビジョナリー・カンパニーの設立時の様子を調べると『とりあえず会社を作った、そして、アイデアを探した』というのが
実態だったのです。特に、設立初期では、なんでも屋のように、あらゆる可能性を試した
企業がほとんどでした。
上記は彼のブログからの引用。(そもそもの引用元は永田豊志著「思考の法則」から)


要はこういうことだ。
優れた会社は最初に「確信出来る優れたアイデア」ありきだったわけではない、会社の存続の為に愚直にあらゆる可能性にチャレンジした会社だ。

(僕がかつて何度も睡魔に襲われそうになって読んだ時は、時折メモったりしたのですが、読むのに時間がかかるのと、全体的な印象として結局大企業礼参にしか思えず、読み疲れしてしまったのでした。こんな素晴らしい示唆があったとは。自分の読解力のなさに愕然!)

会社にいた頃、良くこういう議論をした。

先にビジョンを明確にしないとダメ。
このビジネスに優れたアイデアはあるのか。
プロジェクトのマイルストーンは綿密に設定したか。
損益分岐のシミュレーションはしたのか。

正論だ。
でもワクワクしない。

しっかりとした事業計画を立てて、リソースの全てが揃ってからスタートする。
一見正論だが、それではいつまで経ったって何も始まる事は無い。

ハワイに住んでみたい、それだって時を待っていたらきっと今でも東京を離れる事はなかっただろう。


先行き分からんが、取りあえず行っちゃえ!そうやってジャンプしたからこそ、今がある。

絵の具が揃ってない。
ちゃんとしたキャンバスがない。
そもそも何を描こうか決めてない。
描く画の最終形がイメージ出来てない。

So what??

目の前に白い紙があったら、何でも良いから何かを描き始めれば良いだけなのだ。
ワクワクしながら描いていれば、いつか満足出来る画が描けるかもしれない。

一人ビジネスやマイクロビジネスなんてものは、事業の存続イコール自身の存続だ。
昨日やってた事と、明日やってる事が違って当然の世界だ。
どうサバイブするか、それしか命題が無い。

そんな時に、綺麗なパワポの企画書はいらない。
まさにペーパーナプキンプレゼン、エレベータープレゼンの世界だ。

だから、僕は息子のヘンチクリンな画を見ても、「ぐだらない質問」も「批評」もする事はもはや無いだろう。

「これは凄い!」と感嘆し「次は何を描く?」という言葉を繰り返し、彼が自分の可能性を引き出す為の愚直なチャレンジを応援したい。


それがそのまま、自分への重要なインプリケーションになるのだと気付いたのだから。

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