Koy's blog

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2014年11月26日水曜日

自分のボスになる編。サラリーマン強制終了からのロングバケーション考。

なんだかんだでロングバケーションが始まった。

香港での食い倒れをとっかかりに、シンガポールのマリーナベイサンズに一週間ステイ。
その後、かつて訪れてもう一度行きたかったクロアチアのドゥブロブニクの風光明媚な景色の中で魚料理を堪能した後は、南仏プロバンスに一ヶ月滞在する。

という計画は3歳の息子も交えた家族会議で却下になり、それは次回のロンバケにしようと言う事になった。

実際には、羽田からの直行便で、ホノルルに向かったのでした。

年に数回あった海外出張のおかげで貯まったマイレージを使い、家族三人をビジネスクラスにアップグレードして行った今までのハワイ旅行とは違い、ここは堅実にエコノミークラスでの渡航だった。

観光ビザで過ごせる期間一杯までハワイに滞在する予定だったが、決めていたのは約一ヶ月間のステイ先であるコンドミニアムだけ。

その他は全て行き当たりばったりというスーパーノープランなバケーションだった。

きっと、はたからみたら株や宝くじにでも当たった能天気なファミリーに見えたかもしれないが、実際は一寸先は闇、を地で行くようなアドベンチャーファミリーだったのだ。

それでも、行動した先には何か「サイン」のような物が見えて来るかもしれない。

エンドレスサマーで人を優しく包み込むような潮風が当たり前に吹いているような環境では、どんな状況でもきっと明日は明るいと根拠無しに思える所も素晴らしかった。
カハラ。なんと優しい風景。

息子はまだ3歳だったので、義務教育のタイミングでは無かったが、プリスクールは一番早くに決めた。

1歳からバイリンガルのプリスクールに通っていた息子なので、場所が変わっても「親と離れて集団で他の子供と過ごしつつ、しかも英語な環境」だけは継続させたかったからだ。
君は将来、オヤジの決断をどう評価するんだろうか。。

ネットを駆使し、クレジットヒストリーも無い状態で、怪しい情報にも翻弄されながら、数打ちゃ当たる戦法で部屋のレント情報にアタックをした。

結果、幸いにも気持ちのいいアパート(コンド)の大家さん夫婦(プチリタイヤ中の米国人)に出会う事が出来た。
彼らへのプレゼンをきっちりこなし倍率の高かった部屋にも入居が出来た。

その間に、ハワイに旅行で来る友人達と食事をしたり、新しい友人との出会いがあったり、波乗りにチャレンジしたり、そうやって、楽園での日々が過ぎて行った。

特に毎日何をする訳ではないが、朝、日の出と共に目覚め(嘘。日の出の2時間後くらい)、子供を送り、自宅でランチを作り、昼間からワインを飲み、眠くなれば潮風を感じながら昼寝をする。

みたいなストレスフリーな生活は、自分達の等身大なバケーションの形として満足出来るものであった。

所が、いつになっても僕が期待した
「人生が変わるようなドラマチックなインスピレーション」
と言うものに出会うことが無かった。

Oops! photo by Jasmeet @ Flickr http://goo.gl/nUSUHn

そればかりか、食っては飲み、そして昼寝するという生活を2,3週間続けせいで、お腹周りがぽっこりしてきてしまったのだ。

一方で、銀行の預金口座の残高ばかりはドラマチックに減って行ったのだ。

僕はそこで立ち止まって考えざるを得なかった。

これでは、自分が否定した「老後リタイアしたオッサン!」みたいなハワイライフじゃないか!

いやいや、違う、違う。

このバケーションは、今後の自分の人生へのインスピレーションを最大にする為に起こしたアクションではなかったのか?

そして悟った。

この休暇中、僕に決定的に欠けていたのは明らかに
「主体性」
だったのだ。

ハワイは、何と言うか、母性に満ちあふれているような土地だ。

観光客もローカルもメインランドからやってくるホームレスも、全ての人を優しく包んでしまう。

(それぞれ過酷な現実を抱えている人もいるだろうけど、実際に本土のミシガンとかウィスコンシンとか、コロラドとかイリノイみたいな冬が強烈な所とは全然違う。アラスカなんか想像もつかない。)

なので、うっかりとその居心地の良さにフワフワしてしまう。

そういう優しい母性から乳離れをする為には、主体性というか、英語で言うIndependence spirit を持たなくてはならないことに改めて気が付いた。

ハワイでバケーションを過ごしながらそういうことを考えている人間が他にいるのか分からなかったが、僕のような自分に甘い人間の代表選手みたいなヤツは、クリアに意識をしなくてはダメなんだと気が付いた。

結局、ロンバケといっても無為に過ごすのであれば、それは単にボ〜っとした日曜日が連続するだけなんだと、当たり前の事を実感することになった。

そこには会社のメンドクサイ人間関係もない。
金曜の夜に電話をかけて来て月曜の朝までに資料が欲しいというようなクライアントもいない。

いるのは、ただ自分だけだ。

自分と向き合う事から逃げずに、真の自分に気が付かなければ、何もロンバケはもたらしてくれる事は無い。

それには主体性を意識的に持たなくてはならない。

もっと言えば、「自分が自分のボスになる」、ということの意味を理解する、という意味だ。

20年間サラリーマンだった僕は、骨の髄までサラリーマンになっていて、真の意味で「主体性」を持って「行動する」という行為に慣れていなかったことに気が付き愕然としたのだった。

今までは、会社の目指す方向だったり、ボスの指示に文句を垂れながら従うメンタリティでも生きて行く事が出来た。
なので、いざ有給休暇となるとその開放感に浸るだけで十分だった。

しかし、渡って来た橋を燃やす覚悟みたいなノリのロンバケでは、主体性を持つ事が何よりも重要だという事にやっと気付いたのだった。

そういう発見の中で、以下のような最低限のしばりを自分に課す事に決めた。

○流されるにしても主体性を持って流されること。
○家族の絆を感じまくる事。(これだけ長時間フィジカルに一緒に行動したことがあっただろうか?)
○目の前に起こっている事を見極めて、ひとつずつ考えながら行動すること。(日常のささいなことを見逃してはならない。何かのサインかも!)
○感じた事を簡単にメモに取っておく事。(毎日)
○食った食事をフレンチからスパムおむすびまでログって置く事。(毎日)

メシまで?!とか思うけれど、実は食事を選ぶという行為は主体性を持つトレーニングの上位に来る概念だと僕は思っています。



長文にお付き合いいただき感謝です!

2 件のコメント:

  1. 初めまして。
    とても共感させていただきました。
    自分もハワイに3年間家族と生活して同じく自問自答しました。
    最近、帰国して今は東京です。
    次回のBlogも楽しみにしております。
    ありがとうございます^_^

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    1. Dear Tomo-san, ご感想いただけて嬉しいです〜!(FBでもメッセやり取りしましたが、こちらでもお礼まで)また出来たらフィードバック下さいまし〜〜。

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