Koy's blog

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2014年11月19日水曜日

なぜ日本人はハワイにこんなにも惹き付けられるのだろう。。僕なりに考えてみた。

先日、オアフのイーストサイドにあるHalona Cove Beach (ハロナ岬海岸)、別名Eternity Beachを訪れた話をフェイスブックにアップしました。

楽園とはこのこと
三方を高い崖に囲まれた、このビーチはまさに神の存在を感じさせるような佇まいで、僕はプール用のゴーグルをかけて飽きる事無く、素潜りをしまくって童心に返りまくっていた。

すぐ横ではメインランドから来たような白人カップルツーリストが肩まで海水に浸かりながら、とろけそうな顔をしながらイチャツキまくっていた。


映画from here to eternityの舞台になったことからこの別名が

そのフェイスブックのポストに、森羅万象に八百万の神が宿るという日本人のメンタリティとハワイの自然の中に「神々」の存在を信じるこの島の人々のメンタリティには親和性がある、みたいなことを書いた。

ハワイに訪れるツーリストは年々アジア、特に韓国や台湾の人達の割合が増えてはいるが、やはり圧倒的なのは日本人だ。

それも、毎年1回から数回とリピーターがとても多い。
誰かが言っていたが、海外の旅行先でこれほどリピーターが多いデスティネーションは珍しい。

きっと「ハワイ好き」には色々な理由があるので、僕がここで偉そうにその傾向と理由と背景、みたいなこと一元化して書けるわけがない。

ただ、

- 憧れのハワイ航路の時代から刷り込まれた楽園のイメージ
- 日本からの絶妙な距離感からの非日常感
- 常夏で爽やかな潮風(何と言ってもこれ)
- ハワイ特有の蒼い海(何と言ってもこれ)
- ビーチライフスタイルを満喫(だから絶対にこれ)
- そして、英語がヘタクソな日本人でも全く問題なく過ごせる環境

などという要素以外に、日本人の心の底にある宗教観に最も近い外国がハワイだからじゃないだろうか、と神聖な海の上でプカプカ浮かびながら考えたのでした。

そう宗教観です。極論過ぎます。確かに。。

日本人は海外に留学したり、駐在なんかをしている時に、現地の人間から「お前は神を信じてるのか?」と聞かれ、「私は無宗教です」とリアクションすることがほとんどのケースだろう。

もしくは、葬式を思い出して「(何となく違和感あるけど)仏教徒です」とか言うのではないだろうか?

クリスチャンの割合は隣国の韓国と比べても圧倒的に少なくマイノリティなので、ほぼ日本人は自身を無宗教、もしくは「多分」仏教でしょ、と感じている人が多い気がする。

アメリカはご存知の通り、プロテスタントが中心になって建国したクリスチャンの国で、大統領も宣誓の時にバイブルに手を当てて行う。

ハワイは最も新しい合衆国の州ということもあって、明らかにそういうクリスチャニティ的なカルチャーから一線を画した所に存在しているように思ってます。
王国だったし。

無論、一般的なローカルは洗礼を受けているケースが多いだろうし、教会も普通に至る所にある。

ただ僕が感じるのは、このハワイ諸島特有の創世神話だったり、山や海などの自然に宿る「神々」のストーリーだ。

神々、というだけで八百万の神とシンクロしそうになる。

僕らがオアフでショップをオープンする時に、こちらのカフナ、いわゆる祈祷師にクレンジングと呼ばれる神聖な儀式をお願いしたが、これはまさに日本における地鎮祭と同じような性質を持っていた。

日本の神道は細かい教典はない。ただ、伝統的な祝詞を厳かに読み上げ、自然に敬意を表し、感謝を述べるという意味でも共通だ。

そういう場合の「神」とは一神教で言う「God」とは全く異なると感じている。

ここには「神」を感じるよね?みたいな、感覚的なゆるい、それでいて厳かな気分だ。

僕の大好きな写真家、三好和義氏の「楽園」シリーズにおける、沖縄の「ニライカナイ 神の住む楽園・沖縄」とかいうタイトルから感じるスピリチュアルな感じだ。
一時は枕元に置いて寝るくらいにハマった写真集。最高過ぎる。

僕はそのユルさこそ、日本人の多くが共通して持つ宗教観だと思っています。
そこに良いも悪いも無くて、いたって歴史的かつ文化的な価値観だとも思います。

自然と共に生きて来た民が、自然に対して畏敬の念を持って接する時の、心地良さが日本人が本来持っていた自然への思いと高い親和性を持っているのだと感じるのです。

それこそが、日本人がここまでハワイを大好きな理由なんじゃないかと僕は、Eternity beachの澄んだ海の中でお魚さんとブクブク戯れながら感じた事だった。

僕ら日本人の多くは、日頃改めて「宗教」ということを考える事は特定の人達を除いて非常に少なくなっていると思う。

ただ、それはあまりにも日本人の宗教観が、日常に浸透しているが故だと僕は思う。

初詣に神社へ行き、教会で結婚式を上げ、クリスマスを祝い、そして仏式で葬式を上げる、というのは節操のなさの象徴みたく言われる事が多いが、僕は日本人らしい宗教観に基づいた当たり前の習慣に思える。

だいたい、あの七福神だって、恵比寿様一人を除いて全てが外国から来た神様だ。
なんというユルさと包容力!

この森羅万象に神々が宿り、外来の神様ですら包み込む包容力のあるのが本来の日本人だとするなら、昨今の閉塞的な日本の環境は日本人本来の姿ではないのかもしれない。

ハワイに来て、一様に日本人のツーリストが癒されてパワーを身にまとって帰国する姿は、僕には昨今のスピリチュアルブームなお伊勢詣りに通ずるものを感じます。

そして、僕はそれを非常にポジティブに感じてるし、僕も日本にいる時はお伊勢にお参りに行って、松坂牛をがっつり食べて帰って来るのが大好きです。

ハワイに来て、一様に日本人のツーリストが癒されまくって帰国するのは、このハワイにある包容力と自然に対する畏敬の念が、自分達の心の奥底にあるチャネルと合致するからなのかもしれない。

それがスピリチュアルと呼ぶのか、何なのか僕には分かりませんが、このハワイの自然が持つ偉大な神聖なるパワーは僕や大勢の日本人にプラスの気を与えてくれることは間違いないと確信しているのです。

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