Koy's blog

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2014年12月9日火曜日

12月7日はパールハーバーアタックの日でした。その日に僕がハワイで感じた事。

昨日の日曜日は12月7日の日曜日。

同じ日、同じ日曜日の午前7時48分に旧日本海軍は真珠湾への攻撃を開始した。
太平洋を挟んだ日本と米国の戦争の始まりだった。

ハワイに住む日本人としてこのことを考えずにはいられない。

とかナントカ言いながら、ブログへのポストがオンタイムじゃない。。。


そう昨日は日曜だったので、稲葉というおそば屋さんで美味しい蕎麦と天丼のランチコンボなどを食べて、
午後はホームデポでクリスマスツリーを買い、

隣接するコスコで食材をショッピングし、
夜はビールとコスコで買ったピザを楽しんでしまったのです。

そういうあまりに戦争とは対極な平和過ぎる一日を過ごしてしまったので、夜ベッドに入るまで、今日が真珠湾攻撃の日だと忘れていたのでした。

歴史は年月と共に風化してしまう。
僕みたいな人間はベーシックな所で愚かな所があるので、歴史に学ぶ、ということをしっかり意識しなくてはならない。そうでないと、うっかり同じ間違いを犯してしまう。


ヒルトンビレッジ内に掲げられたノボリ

このノボリの写真は、あのアタックにより沈められた戦艦アリゾナ、そして真珠湾で従事していた軍人、民間人の生き残りの人及び遺族の方達が式典の為ハワイを訪れるのを歓迎するものだ。

73年前という年月が経ってしまっても、あの日以来連続する日々を今も生きている人が多くいるのも事実だ。


僕らは、その事実を知らなくてはならないし、きっと今日はそういうことを考える日だ。

日本人がかつて攻撃を加えたハワイで、その73年後にその場所で能天気に日本人の僕が日本蕎麦を食べているという矛盾に満ちた行為をかつて戦争で闘った二つの国のおじいさん達はどう考えるのだろうか。

そしてどういう意味があるのだろう?

ハワイの主な産業は、観光と軍需だ。

だから、海外から訪れる最大の観光客なのは日本人で最大に歓迎される一方で、今でもハワイが米国の重要な軍事拠点であり、今でもパールハーバーが米軍の必要性を肯定する上で最大の装置になっている矛盾みたいなものもしっかり認識して置くべきだろうと考える。

今ある平和(と日本人が思っている)も、歴史の連続の上に成り立っているということを考えなきゃならないし、世の中はありとあらゆる矛盾を包括して成り立っているという事も、理解して、続く世代の自分の
子供にも伝えて行かないといけないと思うからです。

余談ですが、僕はかつての旧日本軍や日本帝国政府のことを今多くの日本人が考えている様に、底抜けに無能で無謀でアホなだけだったとは考えていません。

血で血を洗うような欧米列強が破竹の勢いで、アジア諸国、特に大清国として鳴らした隣りの大国をグチャグチャにしているのを見て、相当の危機感を持って開国し、特権階級であった武士層が革命ならぬ「維新」(上層階級が革命にしても維新にしても、そういうことを行うのは世界史に例がない)を敢行し、近代国家を作った。


(ちなみに偶然ですが、明治元年から73年後が太平洋戦争開戦だ。)
そういう人達の遺志を継いで来た人達が、全て底抜けな無能で無謀だったと言うのは、これまた矛盾がある。


アジアで最初に近代化した、という事実に関してはもっと日本人は誇りに感じても良いのではないだろうか、とも思う。

歴史は幾多に及ぶ同時併行な線と面の両方見なければ全体像が見えないので、太平洋戦争だけを見ても、日本の評価は出来ないだろう、と考えているからです


せめて、明治維新から第二次大戦後までを一つの流れとしてみる必要があると思う。

そうじゃないと、歴史から学ぶ、という作業は困難になってしまい、思想的に偏ることも起こりえるだろう。

世界史的に見れば、20世紀初頭の「近代化」とは「戦争」という行為と不可分だった。


日本だけが、戦争好きだった訳ではない。

(と言って、決して戦争を肯定してはならないとも考えます。)

とは言え、かなりの部分で戦局の読み違えがあったのだろうし、時のリーダー達がずっこけるようなあり得ない判断をした、もしくは正しい決断をしなかったというのも事実だろうけれど。
多くの命が無駄に失われたのも事実だろう。

その結果、近代化の終止符として、日本は原爆と言う人類史上最大に非道である大量殺戮兵器を二発も、それも民間人が多く住むエリアに落とされて、敗戦を迎えた。

アメリカは全ての事象を線と面で捉える戦略的視点を重要視し、

日本には点でモノを見る戦術的視点しかなく戦略が無かった。

近代化の為には、欧米列強を模範にすれば良かった。
しかし、いざその列強と一戦を交える局面に来た時、日本は模範にすべきものを間違った意味で武士道に求めてしまった。


武士道はモラルであり、戦術的であり、利益を最大化する為にはどう行動すべきか、という戦略を示すものではない。

この差が、日本を米国との開戦に踏み切らせ、そしてまんまと日本は一度オワコンな国になってしまったのだ。
(その後の、日本の復活にも思う所があるけれど、長いので止めておこう。。)

そして、今も日本という国家には「戦略的視点」があまり重要視されていない様に思える。

ハワイだけではなくてアメリカにいると、どうやって人々の生活が成り立っているんだろうと首を傾げるような日本と比較した時の「ユルさ」を目の当たりにするが、ベーシックな部分で大局からモノを見て行動するというメンタルを感じて感銘を受ける事が多い。


細かいことは気にしない。
それよりも、本筋を見失わずに、得るべき利益をゲットする為に行動を起こし、修正して行く、みたいな柔軟性と戦略視点です。

ハワイと言う楽園で暮らしながら、12月8日(現地時間7日)を迎えると言うのは、日本人の僕にとってなんだか色々考える良い機会となった(一日遅れたけど)。


そして、双方の国家の為に命を落とした全ての人達の為にお祈りと感謝の気持ちを捧げたい。


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